推定70年代頃、アクアスキュータム製『シングルラグラン ウールライダーコート』になります。
スペシャルアイテムの入荷です。
英国製。
希少な一枚袖・ウール系の個体となります。
Aquascutum(アクアスキュータム)は、1851年に仕立て人ジョン・エマリーがロンドンにて創業したブランド。
ブランド名であるAquascutumは、ラテン語でAqua(水)・Scutum(盾)を合わせた造語で『防水』という意。
創業当時の上流階級の紳士達の雨の装いは、ケープを何重にも重ねたオーバーコートが主流だったので、アクアスキュータムが開発した革新的な生地は瞬く間に注文が殺到したそう。
通常のアクアスキュータムのコートですと、大きくセットインスリーブ・ラグランスリーブ(2枚袖)とありますが、ジャストサイズで着用しないと肩が不自然に盛り上がってしまい、肩パッドの入ってるかの様なシルエットになってしまいます。
その反面、一枚袖特有の肩の落ち方はとても綺麗と評価をされています。
通常の2枚袖のラグランスリーブとなると、縫い目が袖の上部・脇下の2ヶ所となっています。
しかし一枚袖の場合、腕を一枚の布でぐるりと包む為、縫い目は脇下の1ヶ所のみとなります。
この僅かの差ではありながらも、シルエットに与える影響は絶大。
一枚袖は袖の生地が重力に対して垂直に落ちる為、よりドロップショルダーとなり美しいシルエットに繋がっています。
オーバーサイズで着用しても現代的にゆったり着用することが出来ることから、探されている方も多いのではないでしょうか。
バルマカーンコートが多い中、こちらは希少なベルテッドタイプのライダーコートになります。
一見あまり変わらないように思えますが、袖・ウエスト部のベルトを締めることによってシルエットが変わりますので、雰囲気もガラッと変わるようなモデルとなっています。
こちらの個体は、ピュアウールを贅沢に使用して仕立てられた1着。
毛足の短いウール生地で、カシミアかと思わせてくれるような滑らかな肌触りがとても心地良いです。
ウール特有のチクチク感が苦手な方でも、問題なくご着用可能かと思います。
カラーはお探しの方も多い、単色グレーカラー。
ベーシックなカラーですので、カジュアル・フォーマルどちらにでも使える万能アイテムなのは言うまでもないでしょう。
サイズ感も日本人体型に合うゴールデンサイズかと思いますので、幅広い体型の方にご着用いただけるかと思います。
一枚袖となっていますので、多少大きめのサイズ感でも綺麗なシルエットで着用することができるかと。
擦れ・ほつれ等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージはありませんので、まだまだご着用いただけるかと思います。
コートが活躍するシーズンになりますと、毎年一枚袖のコートを探される方も多く枯渇することが予想されます。
一枚袖のコートと聞くとバーバリーで探される方も多いかと思いますが、バーバリーの一枚袖よりも圧倒的に球数が少なく、市場に流通する機会がない希少な1着。
更にウール系となると尚更かと。
歴史的にも多大なる影響を与えたアクアスキュータム製一枚袖。
お探しの方がいましたら、是非この機会をお見逃しなく。